主人公のプロフィール
30代共働きのAさんご夫妻(未就学の子ども1人)。築17年の郊外型マンションを3,280万円・35年ローンで購入。
購入の決め手:安い修繕積立金
修繕積立金は月7,000円、管理費と合わせても月1万4,000円台。営業担当者は「ランニングコストが抑えられているので人気です。家計にもやさしいですよ」と説明。
しかし実態は、長期修繕計画では本来月12,000円以上の積立が必要な内容にもかかわらず、分譲当初からほとんど値上げされておらず、足りない分が少しずつ積み重なっている状態だった。Aさん夫妻は理事会議事録や積立残高の詳細を確認せずに契約してしまいます。
2年後に発覚した「3,500万円不足」
購入2年後、外壁補修・防水工事・給排水管取替工事の総額が約8,500万円と判明。修繕積立金の残高は約5,000万円しかなく、約3,500万円が不足していた。
夫婦に突きつけられた厳しい現実
総会で提示された案は、修繕積立金を月7,000円から20,000円へ段階的に値上げ、さらに一戸あたり一時金25万円の徴収。お子さんの教育費が増え始める時期と重なり、これまで順調だった貯蓄はほとんど増えなくなってしまった。
売ろうとしても売れない
家計が圧迫され売却を検討したが、「積立金不足マンション」として評価され、周辺相場より約150万円低い査定に。購入希望者からは「また一時金が出る可能性は?」「今後も値上げが続く?」と不安を持たれ、内覧数は伸びず販売は長期化。希望価格では売れず、今も住み続けている。
⚠️ 筆者(不動産会社社長)のアドバイス
マンション購入前に確認すべき3点として、①修繕積立金がこれまでどう推移してきたか、②長期修繕計画の内容が現実的か、③現在の積立残高はいくらか、の3つを挙げ、「安いからお得」ではなく「なぜここまで安いのか」を疑うことが重要だと述べている。
