住宅ローンは一般的に20~35年間の返済期間を定めて融資を受け、その期間中は全額返済する必要がない。
この期限が到来するまで期間があることを「期限の利益」といい、この利益は債務者にある。
しかし債務者が返済義務を怠ったり、破産手続を行ったりした場合、債権者(融資した銀行等)は債務者の期限の利益を喪失させて、その時点での全額一括返済を請求することができる。
これを期限の利益の喪失といい、省略して期失(または失期)という。
一般的に銀行や住宅金融支援機構は、毎月返済を3~6回滞納すると、事前に通知のうえ期限の利益を喪失させて全額の一括請求 を行う。
保証会社 付き住宅ローンの場合は、銀行は住宅ローン保証会社へ代位弁済 を求め、債務者は代位弁済後に保証会社から一括請求を受けることになる。
一括請求の前後に債権者と交渉しなければ、債権者は裁判所へ競売を申し立てることになる。
住宅ローンに保証会社が付いている場合は、保証会社との保証委託契約書があり、担保不動産に保証会社を抵当権者とする抵当権が設定されている。
民間銀行で住宅ローンを借り入れた場合は、保証会社がついていることが多い。